首都・東京の都議会議員選挙は、小池百合子都知事が率いる「都民ファーストの会」が都知事選挙以来のブームを巻き起こした。
先のアメリカ大統領選挙でも、トランプ大統領のスローガン“アメリカファースト”が耳に残っている。
三菱UFJリサーチ&コンサルティングが毎年実施している新入社員のアンケートでは、会社に尽くすのではなく私生活を重視する“自分ファースト” の思いが強い傾向があると分析している。
調査は新入社員セミナーの参加者約1300人から回答を得たもので、今年度の新入社員が会社に望むのは、給料が増えることより、休日が増えることを重視する傾向にあり、加えて、「私生活に干渉されない」ことの重要度が高まり、就業後や休日などは、仕事から離れた自分の時間を充実させたいと考えている新入社員が多いという。
この“○○ファースト”は、日本語的に言えば、「○○が一番」と聞こえがいいが、ちょっと気になることがある。
新入社員のライフスタイルとしての“自分ファースト”であれば、人それぞれと納得することができる。
しかし、“モリ”“カケ”と揶揄され、国有地を8億円も値引きをして払い下げようとしたり、名誉校長就任と形式的な審議会など様々な局面での忖度が問題となった“安倍ファースト”や、友達の獣医学部の開設に便宜を図り、事実を隠ぺいして実在する文書を“怪文書”としたりのご都合主義の“友だちファースト”は、国民の怒りの対象となっている。
こうした風を受けてブームを巻き起こした“都民ファースト”が 、選挙が終わった途端、党首がかわるなど便宜主義の“百合子ファースト”にならないかとの危惧もある。
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